私のレパートリーは、やっぱり大好きなEtta Jamesの曲が多いワケですが
なかでも最も思い入れの深い曲はI’d Rather Go Blind。
もう、なが〜い間歌い続けていますが歌うほどに大切な曲になっていきます。
オリジナルはClarence Carterと云う盲目の男性シンガーの曲で
「君が他の男のもとへ去って行くのを見るくらいなら盲目になってしまいたい」
と云う切ない歌を淡々とギターで弾き語ります。
Ettaにとっても代表曲であろう、この曲はたくさんのライブ音源や映像があり
またスタジオレコーディングも幾つかあるようです。
私のお気に入りは、アルバムDeep In The Nightに収録されているBlind Girl。
他の女性に気持ちが移ってしまった彼への想いを身を引き裂かんばかりの情念で歌いあげるEttaに
ハートを鷲掴みされてしまったのですね〜。
あ〜、この歌が歌いたい!
この時から、もう何回歌ったか分からないくらいだし内容も十分理解しているつもりだったのですが
それは「頭で考えて理解できた」と云うコトで
本当の意味で消化しているのとは違うのかもしれないな〜と最近思うのです。
歌の上手さや表現力といった、テクニックが拙いのとは別の意味で
なんと云うか。。。
例えば、去って行く彼の足に追いすがるような惨めさを
むき出しの自分で歌ってしまう気迫のようなもの。
それは、歌おうとするのではなく
思わず、歌ってしまうのでないと伝わらない気がするのです。
むき出しの自分を晒すのは勇気の入るコトですよね。
でも表現するというコトは、そういうコトなんですよね。
こんな当たり前のコトをまたもやムニムニと考える夏の夜。
私のI’d Rather Go Blindを聴いてくださる方のハートを
どうしても鷲掴みしたいワケなのです。