たっぷり3時間、ロックの爆音にまみれたのは生まれて初めてのことでした。
普段あまり聴かないジャンルをこんなに楽しめたのは
演奏が素晴らしかったからにほかありません。
全27曲を譜面なしで完璧に演奏されたジェフ夫さん。
曲によって変幻する計算しつくされた音色は、何曲聴いても飽きることがありませんでした。
短い時間で完璧に準備できるなんてさすがですね。
でも、この「さすが」は妥協を許さない意識の高さをキープし続けてこられた結果なのでしょう。
敬愛するMISUMIちゃんは最高のボーカリストですがご主人のジェフ夫さんも最高のギタリストでした。
出演された一流のミュージシャン方も全く同じ。
類は友を呼ぶとは、このことですね。
ベテランといわれるミュージシャンも様々。
打ち合わせや準備をきらい、ぶっつけ本番の緊張感を楽しむタイプ。
そりゃ、これで完璧な演奏ができたら素晴しいです。
この空気に乗れなきゃ、一人前のボーカリストには、なれないんだ!
と、必死について行こうとしたこともありました。
でも、これってとてもリスクの高いことですよね。
実際、グダグダになってしまったライブを何度も経験しました。
なにより、準備し尽くしたつもりで臨んでも失敗を繰り返す私には無理です。
ほかには、技術よりも雰囲気重視のタイプ。
キャリアは長いのに、なんだかゆるい。
その「ゆるさ」と「雰囲気」の境目は聴く人によって差はあるのでしょうが
少なくとも私の主観で「ゆるい」と感じてしまったら、もうそれは「雰囲気」ではないのです。
やっぱり技術は重要です。
では、私はどうありたいのか?
本当なら、もっと若い時期に悩むべき問題ですね(苦笑)
こんなことを今さら云ってる時点で残念な私ですが
まぁ、気づきの時期も進化のスピードも人それぞれと居直って、
このライブで出会えた素晴しいミュージシャン方から得た感動を
スルメをしがむようにしっかり咀嚼して吸収したいと思っています。
最後に…。
ジェフ夫さんの長いロック人生の中で、私がご一緒したPointer Sisters Tributeは、ほんの一瞬のことなのに
大切な節目となる還暦ライブに参加できたことを心から感謝いたします。